人物ファイル

立体切り絵アーティスト 濱 直史さん

立体切り絵アーティスト 濱 直史さん

 

茅野市在住
1981年生まれ
独学で切り絵を学び、リアルな草花からファンタジーな作品まで独自な世界観で切り絵を作り上げる。
HP http://naofumihama.com/
facebook  naofumi.hama.3

立体切り絵という、そのとても独創的な世界で各テレビ番組などでも大いに注目されている濱直史さん。そんな濱さんを取材してみました。

 

—立体切り絵にたどり着くまでの濱さんの足跡やまた、思いなどを教えて頂けますか?—

「音楽をずっと目指していました。小学生の頃から歌手になるのが夢だったのです。30歳までは音楽を続けていたのですが、ある時テレビで偶然切り絵を見て、素敵だなと思い、もしかしたら私にも出来るかなと思い立ち、やってみたらわりとうまく出来、評価も良かったのです。

元々、工作は好きだったりして、なにか相性も良かったのでしょうね。集中力もすごく続きました。2011年の12月から本格的に切り絵創作を始めました。最初は平面の切り絵に挑戦していたのですが、ある時ふと切り絵を立体にしたらどうなんだろうと思い立ち、立体切り絵を始めました。この立体切り絵は、私がやり始めた頃誰もやっていなかったと思うので、多分世界初だと思うんですね。立体切り絵は頭の中でイメージを作り、下絵なしで発泡スチロールを削り出して創り出して行く、というそんな作業なのですが、実際今の曲面立体にたどり着くまで1年半ほどかかりました。」

 

—作品は売ったりするのですか?また生計はどうやってたてているのですかー

「作品は一点ものなので売った事はありませんし、売るつもりもありません。作品集をポストカードなどにして個展会場などで売ったりしていますが、生活の糧はアルバイトです。今は諏訪市の飲食店でアルバイトをしています。アルバイトをしながら作品は作り続けています。どんどんインスピレーションを受けて、世の中に無いものを創り続けたいですね。

最近は私の作品に妻が詩をつけてくれています。個展会場などでは私の作品と妻の書いた詩をコラボして展示しています。たまに妻の詩に私が触発され作品を創る事もあります。」

 

—まるで音楽の詩とメロディーの様な関係なんですね。今後の予定はどのようになっていますか?—

「はい。昨年の12月にも個展を開いたのですが、下諏訪町のメガネのパリミキ諏訪店内の自遊空間で、来年の春に個展を開く予定をしています。ぜひ読者の皆さんもご来場下さい。」

 

今年に入ってからフジテレビの『めざましテレビ』、日本テレビの『スッキリ』、『行列のできる法律相談所』、『世界1のショータイム』などの全国メディアに登場している。『世界1のショータイム』ではオークションで82万円の値がついた。それは私などには驚くほどの金額だ。番組内でも濱さんは少し驚いた顔をしていた。しかし、もしかしたら濱さんにとっては金額が多いとか少ないとかはどちらでもいい問題なのかもしれない。自分の作品を評価してくれる人がいるという事。自分の作品を必要としてくれる人がいるという事。きっとそれが濱さんの作品創りのモチベーションになっているに違いない。インタビューをした後、濱さんの出演番組を見ていてふとそう思った。いずれにしても、わずか3年足らずで見事に自分の新しい人生を切り開いて行ける事にあらためて感動と勇気をもらった。

濱さんの話を聞いたり、作品を見ていると「人生は可能性に満ちている。」そんな言葉が久方ぶりに私の脳裏をよぎった。

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