注目の的
「北杜市で活動している魅力的な人いませんか?」と、あるイベントの主催者に聞いたところ真っ先に名前が上がった人が久保秀博さんだった。
「北杜市小淵沢町の酒店の2代目になるべくしてUターンした若者でなかなか精力的に活動されている方ですよ。」との情報をもらいお会いできることを楽しみにしていた。
小淵沢町も他の地域と同じようにUターンする若者は少ないと聞く。久保さんはどんな想いで地元に戻って来たんだろう?今、力を入れていること、将来やってみたいことって何だろう?そんな疑問を胸に久保さんの働く久保酒店を訪れた。
後継者として
久保さんの実家はJR小淵沢駅近くで酒店を営んでいる。酒店になってからはまだ20年程であるが、それまでは商店として大正初期から続いてきた老舗である。
「父(社長)の代から酒店になりました。その当時からお酒のディスカウントスーパーができたり、コンビニやスーパーマーケットでもお酒を手軽に買うことができましたから、父も地元の小さな酒店に何ができるだろう、個性を出すにはどうすればいいだろうと日々考えながら今に至っていると思います。自分もそんな父の下で勉強の日々です。」
久保酒店の店内を見回して、まず驚くのがワインの種類の多さだ。そして、ところどころ手書きのポップが添えてある。 「ポップは妻に書いてもらってます。家族でやっている小さな会社ですから、それぞれできることを手分けしながらって感じですね(笑)」
北杜の恵み
久保酒店は基本的には山梨や長野のワイン、日本酒を販売するお店であるが、生産者とコラボレーションしたオリジナル商品作りにも力を入れている。それが、北杜の恵みシリーズだ。北杜市須玉町津金地区のふじりんごを使い、りんごワイン、スパークリングワイン、お酢などをオリジナル商品として開発・生産・販売している。
「地元で採れた原料を使ってのお酒造りに最初から最後まで関われることにはやりがいと充実感があるでしょう。」と聞いてみた。
「もちろん、やりがいはありますし、幸せなことだと思います。でも、まだまだやりきれてないと思います。地元の生産者の方々と協力してもっともっと魅力的な商品造りをしていきたいと思っています。」
まずは会話から
久保酒店ではインターネット販売は行っていない。
「お客様と会って、色々なお話をしてその方がどんなものを求めているのかをしっかり受け止めて提供したいんです。だから、会話は重要です。ネットではお互いの意思疎通がなかなか難しいですもんね。」
久保さんの名刺に書いてある言葉がある。
「空気と場所と人を感じること。伝えること。」
人とのコミュニケーションを図る上で大切なことである。そして、このことがわかれば人に対してもっと謙虚になれるのかもしれない。まずは、その人の想いをしっかり受け止める。それから、こちらの想いを伝える。そうありたいと思いながらも時々、自分の考えが強すぎて忘れてしまうことがある。
久保さんからは改めて「謙虚である」ということの大切さを教えてもらった気がした。
コミュニケーションをとても大切にしている久保秀博さん。今後の活躍に、益々期待できる若き後継者である。